2026年フェニックス・リーグの観戦メモ

【2026年フェニックス・リーグ総括】巨人が11勝3敗3分で優勝|荒巻悠・平山功太ら若手の成長と来季への期待

2026年みやざきフェニックス・リーグで巨人が優勝。勝敗以上に印象に残った荒巻悠の打撃改良、平山功太のアピール、三塚琉生・竹下徠空の長打力、京本眞ら投手の復帰と成長を振り返ります。

2026年10月28日、みやざきフェニックス・リーグの全日程が終了した。

巨人は27日の斗山戦に2対0で勝って、最終戦を残して優勝を決定。28日のヤクルト戦には3対5で敗れたものの、最終成績は11勝3敗3分だった。

若手中心のリーグで優勝できたのはうれしい。ただ、ここでの勝敗がそのまま来季の一軍の強さにつながるわけではない。

フェニックス・リーグで気になるのは、誰が打ったか、何勝したかだけではなく、この期間にどんな変化を見せたかという部分だ。

開幕から最終戦までの試合結果と選手の取り組みを振り返り、個人的に印象に残った選手と、2027年に見たいポイントをまとめたい。

試合・期間のメモ

  • 期間:2026年10月7日~10月28日
  • 大会:第23回みやざきフェニックス・リーグ
  • 巨人の最終成績:17試合、11勝3敗3分、優勝
  • 優勝決定:10月27日、斗山戦に2対0で勝利
  • 最終戦:10月28日、ヤクルト戦に3対5で敗戦
  • 今回の注目点:打撃の変化、長打力のアピール、投手の復帰と先発としての成長

優勝よりも、来季につながる内容があったか

このリーグでは一軍での実績がある選手と、二軍・三軍で経験を積む選手が同じユニフォームで試合に出る。参加メンバーも期間中に入れ替わるため、単純なチーム成績だけでは個々の成長を判断しにくい。

それでも、試合の中で結果を出し続けた選手や、取り組みを変えて手応えをつかんだ選手はいた。

石井二軍監督も、今大会では一球の扱い方や基本プレーの精度を高めることを重視していた。試合後の打撃練習も継続しており、目先の優勝だけが目的ではなかったことが分かる。

その意味で、まず取り上げたいのが荒巻悠だ。

荒巻悠|打撃フォームの変化を結果につなげた

今回、野手で最も印象に残ったのは荒巻悠だった。

10月13日の楽天戦で3安打2打点、翌14日のソフトバンク戦でも適時三塁打を含む2安打3打点。24日のオイシックス戦では先制の適時二塁打を放ち、27日の斗山戦でも先制につながる適時二塁打で優勝決定に貢献した。

短期間の好調ではなく、前半から終盤まで得点に絡む打撃が目立ったところを評価したい。

それ以上に気になったのが、シーズン途中から取り入れた打撃フォームの変更だ。丸佳浩のようにグリップを動かすヒッチを取り入れ、自分の打撃に合う形を探している。

2026年は一軍出場がなかった荒巻にとって、フェニックス・リーグはただ試合数をこなす場ではなく、悩んできた打撃を実戦で試す機会にもなったはずだ。

もちろん、秋に打てたからといって一軍投手にも同じように対応できるとは限らない。だが、変えたことが実戦の結果につながったという点は、来季に向けて大きな収穫だったと思う。

一塁・三塁のポジション争いは簡単ではない。それでも、まず春季キャンプでどのような打球を見せるか楽しみになった。

平山功太|一軍の外野手争いへ、継続したアピール

荒巻と並んで評価したいのが平山功太だ。

19日の韓国・ハンファ戦では、最大9点差を追いかける場面で3ラン本塁打。22日の阪神戦では4打数4安打を記録し、27日の斗山戦でも複数安打を放って先制点につなげた。

一発だけではなく、安打を重ねる試合もあったことが好材料だ。

巨人の外野手争いは、佐々木俊輔や中山礼都をはじめ、今季一軍で出番を得た選手もいる。平山には、持ち前の打力を一軍でも安定して出せるかという課題が残る。

その一方で、フェニックス・リーグのような実戦の場で打撃の形をつくり、結果を積み重ねた意味は大きい。

2027年の一軍で出場機会を増やせるか。今回の内容を見る限り、来春の外野手争いで注目しておきたい選手の一人だ。

三塚琉生|4本塁打が示した長打力と、残る課題

長打力で強い印象を残したのは三塚琉生だった。

12日の四国アイランドリーグplus選抜戦では、8回に代打で同点2ラン。15日のJRPB選抜戦、18日の中日戦、19日のハンファ戦でも本塁打を記録し、確認できた本塁打は4本に上った。

追いかける展開での一発もあり、打席に立つだけで試合の流れを変えられる可能性を感じた。

ただし、長打が出たことだけで評価を終わらせたくない。

三塚は2026年の一軍出場がなく、シーズン中の故障も課題として挙げている。また10月25日には球団から自由契約とする旨を通知され、育成契約を打診される見込みと報じられた。現時点で育成契約が正式に成立したと決まったわけではない。

来季に向けて必要なのは、一発を打てることに加えて、年間を通して出場できる状態をつくり、二軍で継続的に結果を残すことだろう。

秋に見せた打撃を、次のシーズンでどこまで再現できるかを見ていきたい。

竹下徠空|代打で放った場外弾と、二軍での次の一歩

もう一人、長距離打者として気になったのが竹下徠空だ。

17日のロッテ戦で本塁打を記録すると、20日のDeNA戦では0対2の8回2死二塁から代打で登場。左翼場外へ飛び込む同点2ランを放った。

点差を追いかける終盤に、たった一度の打席で試合を振り出しに戻した。こういう一発には、成績表だけでは伝わらないインパクトがある。

竹下は2026年の三軍で14本塁打を記録した一方、二軍公式戦ではまだ本塁打がなかった。

したがって、この場外弾を見てすぐに一軍で活躍すると考えるのは早い。それでも、三軍で示した長打力を二軍でも発揮できるかという、来季の分かりやすい注目点が生まれた。

まだ若い右の大砲候補。焦らずに打席経験を増やしながら、打撃の確実性も伸ばしてほしい。

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藤井健翔・村山源|数字だけでは見落としたくない成長

藤井健翔は18日の中日戦で適時二塁打。22日の阪神戦でも適時打や犠飛などで計3打点を挙げた。

四番・一塁で起用される試合もあり、将来的に打線の中心を任せたいという期待を感じる。ただし、好不調の波はまだある。長打だけでなく、走者を返す打撃をどれだけ安定して続けられるかが楽しみだ。

村山源も見逃せない。序盤には走塁で存在感を示し、19日のハンファ戦では大量ビハインドからの反撃に関わった。守備や走塁を含めて試合にどう貢献するかという見方で追いたい。

また、前半はティマや知念大成にも本塁打が生まれた。途中から参加した石塚裕惺、門脇誠、佐々木俊輔らも含め、若い選手同士が刺激を受ける期間になったのではないか。

投手で印象に残ったのは京本眞、木下幹也、花田侑樹

野手の長打が話題になる一方で、投手には別の意味で収穫があった。

京本眞|復帰後の4回無安打6奪三振

27日の斗山戦で先発した京本眞は、4回無安打無失点、6奪三振。味方の失策で走者を出した場面では、バントを素早く処理して二塁でアウトを取るなど、守備でも落ち着いた対応を見せた。

手術からの復帰を経て、こうした実戦での好投が見られたのは大きい。

ただ、復帰後は一度の好投よりも、登板を重ねて状態を維持できることが重要になる。来季は無理なく投球回を増やし、二軍で安定して投げ続けられるかを見たい。

木下幹也|球数とイニングを伸ばせたことが収穫

木下幹也は18日の中日戦で4回無失点。26日の阪神戦では6回1失点に抑え、手術後最多となる100球を投げた。

この試合は巨人が0対1で敗れたが、木下自身にとっては球数と投球回を伸ばせたことに意味がある。

好投しても勝ちがつかないことはある。だからこそ今回は勝敗より、先発としてどれだけ長く投げられる状態に戻ってきたかを評価したい。

花田侑樹|124球で見えた先発としての課題

花田侑樹は24日のオイシックス戦で7回1/3を投げて2失点、9奪三振。124球を投げ、目標としていた120球を超えた。

先発に求められるのは、序盤だけ良い球を投げることではない。疲れが出てくる終盤でも、球威や制球を維持して試合をつくる必要がある。

本人も長いイニングを投げるための体力を課題としている。来季、二軍で先発を重ねながら一軍の先発候補に近づけるか注目したい。

そのほかに注目した投手

横川凱は13日の楽天戦で5回2安打無失点、20日のDeNA戦でも5回無失点。手術からの復帰を考えると、落ち着いて試合をつくれた点が心強い。

田村朋輝は27日の斗山戦で、9回無死満塁のピンチから3者連続三振を奪った。こちらは救援投手としての可能性を感じる内容。ただし、まず走者をためない投球を続けられるかも見ていきたい。

個人的に選ぶ、今回の注目選手

今回のフェニックス・リーグで、特に印象に残った選手を整理すると次のようになる。

  • 野手で最も印象に残った:荒巻悠 ― 打撃フォームを変え、期間を通して得点につながる結果を残した。
  • 来季の一軍争いで注目:平山功太 ― 本塁打だけでなく、複数安打の試合も見せた。
  • 長打力に期待:三塚琉生・竹下徠空 ― 試合の流れを変える一発を記録した。
  • 投手で最も印象に残った:京本眞 ― 復帰後に4回無安打6奪三振の好投。
  • 先発としての成長に期待:木下幹也・花田侑樹 ― 投球回と球数を伸ばし、次の課題も見えた。

これは大会の公式表彰ではなく、あくまで試合内容と来季へのつながりを考えた個人的な評価だ。

2027年に見たい3つ

1つ目は、荒巻悠が打撃の変化を春まで継続できるか。

フェニックス・リーグで手応えをつかんだとしても、そこから数か月の過ごし方が大切になる。春季キャンプやオープン戦でも、強い打球を打ち続けてほしい。

2つ目は、平山功太が一軍の外野手争いで存在感を示せるか。

一軍での出場機会をつかむには、限られた打席で結果を出すことが必要になる。今回見せた打撃を、より高いレベルで再現できるか楽しみだ。

3つ目は、三塚・竹下らの長打力と、京本・木下らの復帰が次の段階につながるか。

本塁打や一度の好投にはもちろん価値がある。しかし、来季必要なのは、それを何度も見せられることだ。三塚の契約動向を含め、それぞれの立場で次の機会をつかんでほしい。

フェニックス・リーグを振り返って

巨人が11勝3敗3分で優勝したことは、チームにとって一つの成果だった。

ただ、今回の大会を振り返って一番残ったのは優勝という結果よりも、選手たちがそれぞれ違う課題に向き合っていたことだ。

荒巻のフォーム変更。平山の打撃でのアピール。三塚と竹下の長打力。京本や木下の復帰、花田の長いイニングへの挑戦。

立場も課題も異なる選手が、秋の実戦で次につながる材料を残した。

石井二軍監督が重視した基本プレーの質や、一球への意識が2027年にも続いていけば、今回の経験はもっと価値のあるものになると思う。

松井秀喜新監督のもとで始まる来季、秋に名前を挙げた選手たちが何人一軍の舞台に進めるのか。

優勝の先にある、一人ひとりの変化を楽しみに見ていきたい。

関連する観戦メモ・データ

NEXT

次カードで見たい3つ

  • 1.打撃の変化で注目する点荒巻悠が打撃フォームの変化を春季キャンプでも継続できるか
  • 2.一軍争いで注目する選手平山功太が2027年の一軍外野手争いで存在感を示せるか
  • 3.来季まで追いたい成長三塚・竹下の長打力と京本・木下らの復帰が次の段階につながるか
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